初めまして!Hurariと申します。
今回は、実際にOBとして在学していた「高専が本当におすすめな理由」をご紹介します。
私は「高等専門学校」いわゆる高専に在学していました。
そこで5年間の学生生活を過ごして感じた/経験した内容をまとめてみました。
高専進学にお悩みの皆さん、ぜひご参考になさって下さい。
この記事におすすめの方は?
- 高専へ進学することに悩まれている方
- 専門分野に対して興味がある方
- 保護者として高専の実情を知りたい方
- ものづくりに携わりたい方
目次
高専とは?
まず、高専をあまり知らない方のために、高専についてご説明します。
高専とは「高等専門学校」の略称で、Wikipediaによると、このように説明されています。
高等専門学校(こうとうせんもんがっこう)は、後期中等教育段階を包含する5年制(商船に関する学科は5年6か月)の高等教育機関と位置付けられている日本の学校 。
https://ja.wikipedia.org/wiki/高等専門学校
簡単に説明すると、5年制の専門学校で、主に機械や電気などの工学の専門分野に特化した学校になります。
しかし、最近では「テクノロジー×デザイン×起業家精神を学ぶ」といったコンセプトの高専も設立されつつあり、今一番あつい進学の選択肢といっても過言ではないと思います。
下記リンクからHPへ飛ぶことができるのでチェックしてみてください。
この「神山まるごと高専(仮称)」は、他の高専と違い、起業家教師がいるのが面白いです。
私が高専時代に戻れるなら「神山まるごと高専(仮称)」に進学したい!
また、5年制の高専を卒業すると「準学士」の称号が付与されます。
イメージ的には高校と短大が一緒になったという感じでしょうか。
文部科学省のHPによると、令和2年度で国公私立あわせて57校の高専が全国にあり、約6万人の学生が在学しているようです。
高専進学のメリットはなに?
結論から申し上げますと、私は高専に進学して非常に良かったと考えています。
高専進学に満足している理由は下記です。
- 専門知識を早くからで修得できる
- 知識が豊富な学生がいることで良い影響を受ける
- 就職率が100%近い
- 寮生活で深い人脈が築ける
- 親元を離れるため、家事能力が上がる
- 規則がゆるく自由
それでは、ここから具体的にご説明していきたいと思います。
専門知識を早くから修得できる
普通高校とは異なり、高専では3学年目から、電気や機械といったクラスに分かれて本格的に専門科目を学びます。(1〜2年目でも専門科目の授業はありますが、一般科目がメインです)
専門的な知識を早い段階で学ぶことができるのは非常にメリットです。
なぜなら、日常のあれこれに対する視野が広がるためです。
例えば、国語や数学を勉強していても、日常生活の中で学んだことが活きる瞬間はほとんどないと思います。
しかし、例えばプログラミングを学習した場合、PCが動作する仕組みは何か、ゲームのデータ処理はどうなっているのかなど、日常に疑問が湧いてきます。
この「なぜそうなっているのか?」を考える力がつくのが非常に強いです。
また、実験や実習を通じて、実際に手を動かしながらモノづくりを体験することは、普通高校ではなかなか経験できないことだと思います。
この早くからものづくりに触れることが、就職率が高い理由の大きな要素にも繋がります。
知識が豊富な学生がいることで良い影響を受ける
高専にはたまにすごい天才がいます。
私の高専同期にも、2年次に企業からヘッドハンティングされ、学校を辞めたと思ったら、何かすごいことを成し遂げて新聞で記事が書かれていたなんて人もいました。
最近でも、千葉の高専生がハッカソンで「浅(くて広い)層学習 少データでお手軽機械学習」という題目で最優秀賞を受賞しています。
インターネットの交流やKaggle(カグル)というコミュニティが勉強の役に立ったそうです。
このように、まわりに知識豊富なエキスパートがいることで、自分の知らない知識を吸収できたり、意識も高まります。
能力の高い人が周りにいる環境に身を置くことは、自分自身の成長に繋がります。
就職率が100%近い
高専生は就職に非常に強いです。
その理由の1つは、実際に手を動かせる「実践力」があることです。
加えて、問題提起力、定量的な評価が早くから修得できていることが理由だと感じます。
これは先にも述べた、実験や実習を通じて専門知識を養うことで、「なぜそうなるのか」「何を改善すれば実現できるか」を考える能力が磨かれるためです。
高専に進学すると、就職にはまず困らないでしょう。
寮生活で深い人脈が築ける
高専では寮生活ができるところが多いです。
10代の活発な時期に親元を離れ、一緒に寮生活を送ることで、様々な友人ができます。
感覚的にはすぐ近くに友達の家がたくさんあるという感じですね。
食事やお風呂などの日常生活から、学校行事を共に過ごすことで年代問わず広く交流ができます。
私もいまだに、長期休暇には高専時代の友人と旅行をして、楽しい時間を過ごしています!
親元を離れるため、家事能力が上がる
寮生活のため、生活の身の回りのことは基本、自分自身で行います。
そのため、料理・掃除・洗濯といった家事全般ができるようになります。
若いうちから家事を経験することで、これまで面倒を見てくれていた両親やご家族に対して、日々の苦労と感謝の気持ちが持てます。
寮生活だから経験できるという訳ではありませんが、自分自身で何とかしないといけないという環境に身を置くことは成長に繋がります。
規則がゆるく自由
高専は頭髪やピアスなどの規則が無く、個人の自由にファッションを楽しむことができます。
服装も自由ですので、制服の堅苦しさを感じずに生活することができます。
一方、寮生活をする場合は、テレビやゲームの持参は制限されているので、休日の遊びの選択肢が少ないというデメリットもあります。
しかし、友人と共に生活しているので、どこかへ出かけたり、ただおしゃべりをして過ごすのも、本当の意味で有意義な時間の過ごし方ができると思います。
高専進学のデメリットはなに?
高専生活でも少なからず「ここが不満だな」という点はあります。
私が感じたデメリットは下記です。
- 男女比が偏っている
- 寮生活では朝の点呼がある
- 寮生活では門限がある
- 一人の時間が減る
- 留年が多い
- 専門のため転科にハードルがある
男女比が偏っている
私の場合は、男女比が9:1でほとんど男子校のような状態でした。
多くの高専が女性枠を増やすなどして、対策をとっていますが、いまだに男性の割合が多いと思います。
そのため、女性にとっては少し肩身が狭いと感じる場合もあるかと思います。
また、ドラマのような共学の文化祭や体育祭のキラキラ感はあまり味わえません。
しかし、高専の行事には、自由ならではの別の楽しさがあるため、悪くはありません!
寮生活では朝の点呼がある
高校生(高専生)にとって朝起きるのは、とても苦手なことだと思います。
私もギリギリまで寝ていたいタイプでした。
しかし、7:30頃から朝点呼があり、起床できなければ減点方式で退寮になる可能性があったため、毎日が億劫でした。
睡眠時間を第一に考える多くの学生にとってはデメリットと感じる制度だと思います。
寮生活では門限がある
夜についても点呼があり、その時間までには自室に戻っておかなければなりません。(私の場合22:00頃)
例えば友人の部屋でお喋りをしていても、その時間には点呼に戻らなければならず、消灯時間にはブレーカーを落とさなければいけないという生活でした。
これは夜更かしをしたい年頃にとっては多少ストレスを感じる部分だと思います。
一人の時間
寮生活でずっと誰かと生活していると、たまには一人でゆったりする時間が欲しくなります。
しかし、寮生活では一人部屋がなかったり、誰かと一緒に食事やお風呂に行く生活スタイルが定着して、なかなか一人の時間が作れません。
そんな時は、自ら時間を設けることや、集中できるスペースを探すことが必要となります。
留年が多い
よく高専について調べると、留年が多いことが挙げられます。
これは高専での赤点基準が60点であり、出席が一定以下だと単位を落すためです。
しかし、実際は普通に授業に参加・勉強をしていると留年することはありません。
私の周りでは、留年する人は勉強を怠けて授業に参加せず、テスト前日徹夜を繰り返すという人ばかりでした。
不安な方は、安心して大丈夫だと思います。もちろん勉強はサボらないように気をつけましょう。
専門のため、転科にハードルがある
早くから専門科目を学べることはメリットですが、もし合わなかった場合はデメリットにもなり得ます。
専門知識を早くから学ぶため、例えば電気科から建築科に転科したいなと思った時に、まわりとの知識さが広がっており、転科にハードルがあります。
しかし、転科をする学生もチラホラいるので、合わないと思った場合はすぐに相談するのがおすすめです。
高専のメリットとデメリット|まとめ
これまで、高専の良いところと悪いところをご紹介しましたが、私は高専を選択して非常に良かったです!
基本的な不安ごとは普通高校でも高専でもあると思うので、将来自分がなりたい姿、やりたいことがなくてもどういう環境に身を置けばいいのかをイメージすると進学する方向性が決まってくるかもしれません。
といっても、私はなんとなくで高専へ進学することを決めたので、思い切りも大切かと思います!
これから進路を決める方々は、ぜひ一度ご参考になさって下さい。
この記事が、高専進学へお悩みの方に少しでもお役立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!