初めまして。元高専生のHurariと申します。
今回は、高専をやめたい時に知っておいて欲しいことをご紹介します。
私は「高等専門学校」いわゆる高専に在学していました。
高専では5年制かつ寮生活を送る場合が多く、真面目に通っていても合う合わないがあります。
そんな中で、「高専をやめたい」と思った時にどういう選択肢があるのか、辞めるメリットとデメリットは何なのかをご紹介いたします。
高専を辞めるかどうか悩んでいる方は、ぜひ一度ご覧になって下さい。
この記事におすすめの方は?
- 高専をやめたいと悩んでいる方
- 高専に進学して勉強についていけるのか不安な方
- お子様が高専に進学している親御さん
目次
高専をやめたい時はどうすればいい?
高専をやめたいと思われている皆さんは、それぞれ色々な事情を抱えていらっしゃるかと思います。
その中でも、下記のような理由が多いかと思います。
- 勉強についていけずに退学したい
- 家庭の事情で退学を考えている
- 経済的な理由で退学を考えている
- 他にやりたいことが見つかって退学したい
- 自分には理系が合わないと分かり、文系に行きたい
- 人間関係に疲れて辞めたい
はじめにお伝えしておきたいのは、このような悩みを抱えている場合、親御さんや担任、身の回りの第三者の誰でもいいので相談をして下さい。
一人で抱えてしまっては心が疲弊して、毎日が辛く感じてしまいます。
少しでも悩みがある場合は、誰でもいいので打ち明けることで、心に余裕ができ冷静な判断ができます。
悩みを相談し、少しほっと一息ついた状態でこちらの記事をご覧いただけますと幸いです。
高専を辞めたいときの選択肢
高専をやめたいと思った時の選択肢は大きく4つあります。
- そのまま卒業を目指す
- 休学する
- 転科する
- 退学する
それぞれ辞めたい理由が何なのかによって、取るべき選択肢が変わります。
一つずつどんな選択肢がいいのか、一緒に考えていきましょう。
辞めたい理由が勉強についていけない場合
辞めたい理由が勉強についていけない場合は「そのまま卒業を目指す」の選択肢が一番です。
この悩みを持っている方は、きっと「勉強を真面目に頑張っているけれども、うまく成果に繋がらない」という方が多いのではないでしょうか。
高専は60点未満が赤点になるため、普通高校よりも単位取得のハードルが高いです。
しかし、「専門科目が合わない」という理由でなく、「勉強についていけない」という理由で高専を辞めてしまうのは非常にもったいない決断です。
勉強に付いていけない場合は、周りに頼って単位取得を目指すのがおすすめです。
- 過去問を先輩からもらう
- 課題は友人と一緒に行う
- テスト対策を友人とともに行う
- テスト範囲やヒントを教授に聞きにいく
それでも、本当に付いていけなくて悩んでいる場合にのみ、休学や退学の選択肢を視野に入れて下さい。
辞めたい理由が家庭の事情の場合
辞めたい理由が家庭の事情の場合、自分ではどうしようもできない場合もあります。
しかし、「親の転勤で引っ越し」などの住む場所が移動するといった理由の場合には、入寮することを考えましょう。
高専には、寮を設立しているところが多数あります。
もし、住む家がなくなるといった場合には、学校の寮に問い合わせをしてみて下さい。
また、経済的な理由で辞めたいという場合は、奨学金などの経済支援制度の利用を考えましょう。
まだ、10代の学生にとって、お金の話になると非常に不安になるかと思います。
しかし、高専には様々な経済支援制度があるため、一度該当するものがないか確認して、親御さんなどに相談するのがベストです。
代表的な支援制度について、国立高等専門学校機構によるHPから引用したものが下記です。
奨学金について
学生生活の支援のために日本学生支援機構、各市町村、民間団体等の奨学金があります。日本学生支援機構の奨学金は、人物・学業ともに優れ、経済的理由により修学が困難であると認められる場合に、選考のうえ貸与されるものです。詳しいことは、各高専にお問い合わせください。また、市町村や民間団体等の奨学金については、各市町村等にお問い合わせください。
https://www.kosen-k.go.jp/student/support/hj_1-23shien.html
入学料免除について
入学前1年以内に、学費を主に負担している人が死亡、又は災害を受けたこと等により、入学料の納付が著しく困難であると認められる場合に、選考のうえ入学料が免除されることがあります。
https://www.kosen-k.go.jp/student/support/hj_1-23shien.html
授業料免除について
経済的理由によって授業料の納付が困難であり、かつ学業が優秀と認められる場合に、選考のうえ授業料が免除されることがあります。入学料、授業料免除について詳しいことは、各高専にお問い合わせください。
https://www.kosen-k.go.jp/student/support/hj_1-23shien.html
詳細については、国立高等専門学校のHPや、各高専のHPにてご確認下さい。
辞めたい理由が他にやりたいことが見つかった場合
辞めたい理由が、やりたいことが見つかったという場合は「退学する」こともありだと思います。
しかし、やりたいことが見つかったの理由を、具体的に第三者に伝えられない場合は「そのまま卒業を目指す」という選択肢がベターです。
例えば、下記の例なんかでは「よし、退学しても頑張れ!」とはならないですよね…。
タピオカ流行ってるし、タピオカのキッチンカーで一攫千金狙うんだ!
こういった流行に流されるようではなく、しっかりと将来を見据えた上での退学は全然ありです!
そのような場合は、自分の気持ちを素直に親御さんに伝えましょう。
きっと快く背中を押してくれるはずです。
辞めたい理由が自分に合わないという場合
やめたい理由が自分に合わないという場合は、一度考えを整理しましょう。
考えを整理する際には、下記の内容をノートに書き出してみて下さい。
- なぜ自分に合わないと思ったのか
- それを学ばなくても、将来やりたいことが達成できるか
- 他になにを学びたいか
- 進路変更後も同じことで悩まされないか
もし、自分に合わない理由が明確で、他に学びたいことも明確な場合は「転科する」もしくは「退学する」という選択肢が一番です。
一方、それを学ばないと将来やりたいことが達成できない、進路変更後も同じ悩みに悩んでそうといった場合には「そのまま卒業を目指す」というのが賢明です。
辞めたいという衝動的な気持ちを整理した上で、将来の自分にとってどんな選択肢が一番なのかをゆっくり考えてみましょう。
もちろん、すぐには答えがでないこともあるので、友達に相談したり、ちょっと息抜きをしながら。
この自分の考えを整理する時間がとても大切です。
辞めたい理由が人間関係の場合
辞めたい理由が人間関係の場合は、「そのまま卒業を目指す」もしくは「休学する」が賢明な選択肢です。
この悩みの方は、「苦手なあいつと一緒にいたくない」であったり「あのグループが苦手」という理由かと思います。
一番は、その悩みの原因を担任や学校関係者、気の合う友人や親に相談して、解決する方向に持ってくるのが良いです。
しかし、「そう簡単にできたら悩んでないよ」という方もいらっしゃるかと思います。
高専は5年制で、かつ寮生活をしている方が多く、苦手な人との接触の機会も多く感じるかもしれません。
「本当に嫌なんだ」と悩んでいる方は、休学して1年ずらして卒業することも選択肢に入れましょう。
休学することで自分の心をリラックスでき、1歳下の学生とともに新しい環境で学び直すことができます。
ちなみに、高専は5年制で16〜20歳の学生がいるため、年齢を気にする必要は全然ありません。
人間関係に悩んでいる場合は特に、周りに相談をして、どの選択肢をとるかを判断して下さいね。
高専を退学するメリット
高専を退学することのメリットは2点です。
- 悩みから解放される
- 新しい選択ができる
まず、辞めることで悩みの原因から離れることができます。
また、新しい学校に進学する、就職をする、留学をするといった新しい選択ができます。
一度、高専に進学すると決めた理由はなんだったのかを見直し、退学して新しい自分を見つけるのも1つの選択です。
高専を退学するデメリット
高専を退学することのデメリットは2点です。
- 退学すれば中卒
- 高い就職率の恩恵を逃す
まず、高専を退学すると中卒の扱いになってしまいます。(※3年生以下で退学の場合)
そのため、就職をしようとしても中々受け入れどころが見つからないといったことになり得ます。
また、高専は就職率が高く、大企業への就職も多いため、その恩恵が受けられないというデメリットがあります。
もちろん、本当に自分のやりたいことをするために退学し、入りたい企業に就職する、自分で会社を起こすといった志があるなら、気にしなくて大丈夫です。
それでも、就職率が高いという安心感は、実際の就活の気持ちの余裕に繋がるので、じっくり考える方が良いでしょう。
おわりに:不安を解消するために読んでほしいお話
辞めたいと思ったときに衝動的に判断するのは、人生を棒にふってしまいかねません。
まずは誰かに相談をして、気持ちを整理して下さい。
そして、辞めたい時にどういった選択肢があるのかを知り、「自分は何がしたいんだっけ」「何なら続けられそうかな」を考えると、答えが出てくるかもしれません。
もちろん、「自分がやりたいことが決まっていない」という方も多いと思います。
その場合は、旅行に行ったり、空飛ぶクルマやVRゴーグルなどのニュースを見たりして、自分が何でワクワクするかを考えてみるのもいいかもしれません。
簡単に自分の天職は見つからないし、あるのかもわからないですが、色々な情報を知っておくことは、いざという選択の場で役に立ちます。
ぜひ焦らず、今の状況を整理してみるところからはじめてください。
悩んでいるときは本当に苦痛ですが、大丈夫です。どんな選択をしても何とかなります!
誰かに相談をしながら、人生設計を行ってください。
ご覧いただき、ありがとうございました。
たまには息抜きをして、少しずつやることやっていきましょう!