高専生活でかかる費用|1年間の寮生活費と学費の支援制度について

高専のこと

初めまして!元高専生のHurariと申します。

今回は、高専進学にかかる費用を公立高校と比較しながら分かりやすくご紹介します。

親御さんにとっては、進学先の学費がどれくらいかかるか、とても気になりますよね。

また、進学する学生や在学中の皆さん自身も、学費にどれくらいお金がかかるかを知っておくことで、日頃の授業のありがたみを感じることができます。

そこで、高専の学費を知ることを目的に、公立高校と比較しながら違いをまとめてみました。

高専進学を考えている学生、保護者の皆さんのご参考になれば幸いです。

※この記事は2022年2月時点の本サイト調べの金額を記載しております

この記事におすすめの方は?

  • 高専進学に悩んでいる方(または保護者)
  • 高校と高専の学費の違いを具体的に知りたい方
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高専生活でかかる学費について

高専の入学料と授業料

はじめに、高専進学にかかる入学料と授業料はこちらです。

進学先入学料授業料(年額)
高専84,600円234,600円
公立高校5,650円118,800円
私立高校(平均)約 160,000円約 400,000円
国立大学282,000円535,800円
2022年度2月時点本サイト調べ

このように、高専の学費は、公立高校より入学料は8万円ほど高く、授業料は年間12万円ほど高いことが分かります。

しかし、大学まで進学する場合だと、高専の学費は割安になります。(教材費など考慮しない)

進学別の授業料比較

高校から大学4年(学部)までの7年間の学費合計額を、さまざまな進学パターンで計算した結果がこちらです。

進学パターン(計7年)合計(入学料+授業料)
高専5年 + 国立大学編入2年2,611,200円
高専5年 + 専攻科2年1,811,400円
公立高校3年 + 国立大学4年2,787,250円
私立高校3年 + 国立大学4年3,785,200円
2022年度2月時点本サイト調べ

7年間の学費(入学料と授業料のみ)を比較すると、高専から国立大学編入、公立高校から国立大学進学で約18万円の差があります。

はじめにご覧いただいた、高専と公立高校の学費比較では、授業料の年額に10万円ほどの差がありましたが、大学4年までを考慮すると結果が逆転しています。

ただし、こちらは入学料と授業料のみで比較した結果のため、教科書代などの諸経費は含まれていないことにご注意ください。

入学料・授業料以外でかかる費用はどれくらいなの?

その他の高専でかかる学費

高専進学で入学料・授業料以外でかかる費用を下記にまとめました。

固定費 ※1およそ費用(年額)メモ
教科書代44,000円
学生会費6,000円学校行事の運営など(≒生徒会)
後援会費 ※227,000円教育事業の援助(≒PTA)
研修旅行積立金 ※330,000円研修旅行・工場見学など
年額費用の合計107,000円
2022年度2月時点本サイト調べ(※1.本サイト調べの平均値 ※2.賛同者のみ ※3.進学先によって一時金で支払いの場合も)
固定費(一時金) ※1およそ費用(年額)メモ
教材費38,000円作業着や製図関連グッズなど
学生会入会金1,800円入会時の一時金
後援会入会金 ※215,000円入会時の一時金
年額費用の合計(一時金)54,800円
2022年度2月時点本サイト調べ(※1.本サイト調べの平均値 ※2.賛同者のみ)

上記は進学する学校によって変わるので、進学先が決まっている方は、そちらのHPをご参照いただくとより精度の高い試算ができます。

寮生活にかかる費用

また、寮生活をされる方はさらに下記の費用がかかります。

寮生活費(固定費 ※1)およそ費用(年額)メモ
寄宿料(複数人部屋)8,400円一般的に2〜4人部屋
寄宿料(1人部屋)9,600円*年生以上という条件ありの場合も
食費396,000円33,000円/月×12ヶ月で計算
学寮諸経費112,000円エアコン代や施設管理維持費など
寮生会費4,200円寮内行事活動など
寮費合計520,600円 / 521,800円複数人部屋 / 1人部屋
2022年度2月時点本サイト調べ(※1.本サイト調べの平均値)

これまでの計算をまとめると、高専進学の場合に1年間にかかる費用はおよそ100万円(寮生活をする場合)になります。

固定費 ※1およそ費用(年額)
入学料(一時金)84,600円
授業料234,600円
その他の固定費(教科書代など)107,000円
その他の固定費(入会金など一時金)54,800円
年額費用の合計(寮生活をしない場合)481,000円(内一時金:139,400円)
寮生活費(複数人部屋の寄宿料)520,600円
年額費用の合計1,001,600円(内一時金:139,400円)
2022年度2月時点本サイト調べ(※1.本サイト調べの平均値)

単純計算で、1日あたり2700円くらいを使って高専に通っている状態になります。

ちなみに、文部科学省の調査によると、公立高校に進学した場合の年間の学習費総額は約47万円、私立高校に進学した場合は約97万円となっています。

項目 ※公立高校私立高校
学校教育費280,487円719,051円
 授業料25,378円230,026円
 修学旅行・遠足・見学費35,579円53,999円
 学校納付金等55,360円215,999円
 図書・学用品・実習材料費等41,258円42,675円 
 教科外活動費40,427円56,224円
 通学関係費79,432円114,043円
 その他3,053円6,085円
学校給食費
学校外活動費(自宅学習や塾など)176,893円250,860円
合計年額456,380円969,911円
※出典:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査の結果について」

より詳細の内容を知りたい方は、こちらからご確認下さい。

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学費の支援制度について

高専へ進学し、寮生活をした場合は年間100万円ほど必要なことがわかりました。

しかし、年間100万円も固定費で出費されるのは非常に大変です。
そこで、学費を削減するための支援金や奨学金の制度についてご紹介いたします。

高等学校等就学支援金制度

こちらは教育費負担軽減のために、国によって定められている授業料支援制度です。

高専進学で、この支援金制度を利用した場合の支給額は下記です。

2022年2月時点本サイト調べ

また、受給対象者は下記になります。

  • 高校等に在学する、日本国内に住所を有する方
  • かつ以下のいずれかにも該当しない方
  • 1)保護者等の所得について、算定式の額が304,200円以上(およそ年収910万円以上)の方
  • 2)高校等を卒業または修了した方
  • 3)高専在学が通算36ヶ月を超えた方

認定方法やより細かな受給対象について知りたい方は、こちらをご参考ください。

高等教育の就学支援新制度

支援内容は下記の2つです。
ちなみに、給付型は「返済義務がないもの」になります。

  1. 授業料等減免制度の創設
  2. 給付型奨学金の支給の拡充

国立高専に在学の学生に関する、支給額はこちらです。

就学支援新制度の受給対象者はこちらです。

  • 本科4~5年生および専攻科の日本学生のうち、住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯の学生
  • レポート等で本人の学習意欲や、GPAの適格認定あり

より詳細については、こちらをご確認ください。

国立高等専門学校独自の就学支援制度

国が実施している「高等学校等就学支援金制度」や「高等教育の就学支援新制度」に該当しない方、もしくは対象の場合でも授業料の負担がある方は、高専が独自に行なっている授業料などの減免を検討してみて下さい。

支援内容は下記の4つがあります。

  1. 授業料の免除
  2. 入学料の免除
  3. 授業料・授業料の徴収猶予
  4. 授業料の月割分納

こちらの制度は、対象者の規定が細かなため、詳細については下記のリンクをご確認ください。

奨学金制度

一般的な「日本学生支援機構の奨学金(貸与型)」以外に、高専機構独自の奨学金(給付型)があります。

給付型となっているため、返済の義務はありません。

  1. 天野工業技術研究所 奨学金
  2. 公益財団法人 ウシオ財団 奨学金
  3. DMG MORI 奨学金
  4. 一般財団法人 上田記念財団 奨学金

こちらについても、1つ前の「国立高等専門学校機構 学生支援」のリンクに制度概要が記載されているため、ご確認ください。

高専でかかる学費について|まとめ

いかがでしたでしょうか。

大学まで進学する場合は、高専進学はお財布に優しい選択肢になっています。

また、寮生活をする場合の1年間の固定費はざっと100万円になります。

学費を削減するための、国や高専独自の制度も充実しているため、対象者として該当される方はご活用を検討してみて下さい。

また、都道府県などで直接募集される奨学金制度などもあるようなので、そちらもチェックしてみて下さい。

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この記事が高専進学にお悩みの保護者、学生の方のお役に立てれば幸いです。

ご覧いただきありがとうございました!

この記事を書いた人
Hurari

音楽、旅行、DIY、筋トレが趣味のHurariです。
これまでにアジア8ヵ国を旅しています。

いつかは世界一周クルーズ旅をしたい!

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